うみたいわ~ラーニング・ジャーニー 2023#4 福島原発事故から12年「原発はない方がいいという研究者」ゲスト:明日香 壽川 さん

こちらの記事もどうぞ

「うみたいわ」について

「うみたいわ」とは、 「政策決定において多様なステークホルダーによる対話が有効に機能して、市民が当事者として責任をもって関わり、政府がそれを遵守・実行する社会」 というビジョンを「対話」を通して探求し、学び、変容し、実現していく、 プロセスであり、旅「ラーニング・ジャーニ―」です。

.

◆「うみたいわ」のはじまり

2023 年に実現してしまうかもしれない、福島原発事故からの汚染処理水の海域放出。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image.png

本当にそれで良いのだろうか?――疑問と恐れを感じた U 理論を学ぶ有志で 2021 年に対話をスタート、その中で、汚染水の問題の深さ、複雑さと広がりを知り、汚染水についてだけでなく、私たちが創造したい未来を表現したスローガンの下に対話を続けて行きたいという想いが強まりました。
.

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-1.png

.
そのダイアローグ(対話)の中で産まれたのが「うみたいわ」です。

.

◆「うみたいわ」に込めた想い

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 238210201_610031147036644_6580132283536422515_n.jpg

「うみたいわ」という一つの言葉の中に、私たちは、私たちが直面している問題の複雑さと私たちの願いを込めています。
.
 私たちが大切にしたい 海の対話
 これから産み出していきたい未来の 産み対話
 新しい解決法を一緒に 生みたいわ
 利己主義から生み出してしまった様々な膿を見つめる 膿対話
 変わらない現実に疲れこれ以上続けるのが嫌になってしまっているトラウマを表している 倦み対話
 あなたと私、一緒に対話して未来を見出していきたい U&Me 対話 
 U理論のUを観たい・体現したい U観たいわ

.

◆「うみたいわ」のこれまでの旅

「うみたいわ ラーニング・ジャーニ―

私たちは、様々な立場のステークホルダーの方をお招きし、共感しながら(相手の靴を履きながら)の「対話」の場をつくり、そこで「聞き・話す」プロセス(ラーニングジャーニ―)を経ながら探究を深めています。
.

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-2.png

2021 年
9/30(木) 船出(キックオフ)
10/28(木) アクティビストの声を聴く
11/25(木) 漁業者、農業者の声を聴く
12/23(木) 被災地住民、避難者の声を聴く

2022 年
1/27(木) 新年対話会
2/24(木) 政策決定者(経済産業省)の声を聴く
3/24(木) 原子力開発技術者(日本原子力学会廃炉委員長)の声を聴く
4/21(木) 福島原発作業員の声を聴く
5/27-29 4D マッピング京都合宿
6/25(土)4D マッピングワークショップの振り返り
7/23(土) フィジーの若者(核被害)の声を聴く
8/18(木) セヴァン・カリス・スズキ 地球の声を聴く
12/15(木) 「最高の未来」の声を聴く"うみたいわ望年会"~福島原発事故の汚染処理水の海洋放出から

2023年
2/15(水)「対話とは?」~経産省主催のGX「説明・意見交換会」の現場から体感し対話する
4/28(金) 福島原発事故から12年 日本の社会システムを「3Dマッピング」で 「見える化」しながら可能性を探る
5/5(金) 3Dマッピング振り返り会
6/21 うみたいわ#3  福島原発事故から12年「原子力専門家の想いを聴く」ゲスト:井上正さん
7/21 うみたいわ#4  福島原発事故から12年「原発はない方がいいという研究者の想いを聴く」ゲスト:明日香壽川さん
8/18 スピンオフ企画  ひとの暮らしと学術・技術と 政治と経済の間で~原子力専門家 井上 正さんに、聞きたいことを聞き、話したいことを話す試み
9/4 うみたいわ#5  処理汚染水を海洋放出の今こそ うみたいわ!「私たちは 海。うみ を感じて対話する」
10/28 うみたいわ#6 「原発事故発災当時子どもだった人々の声を聴く」ゲスト:安積宇宙さん、明智礼華さん、関健太郎さん、高垣慶太さん
11/28 うみたいわ#7 「原発事故被災者の声を聴く」ゲスト:三瓶春江さん
12/12 スピンオフ企画  ひとの暮らしと学術・技術と政治と経済の間で~聞きたいことを聞き、話したいことを話す試み
12/26 うみたいわ望年会

2024年
3/11 (月) うみたいわ 3.11 キャンドルナイト~ラーニング・ジャーニー
8/24(土) 「処理汚染水の海洋放出1年  感じ 問い合う うみたいわ」

.

◆わたしたちがめざす未来

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-3.png

.
政策決定において多様なステークホルダーによる対話が有効に機能して、
市民が当事者として責任をもって関わり、
政府がそれを遵守・実行する社会

.


◆「うみたいわ」の羅針盤:U理論

「うみたいわ」では、組織や社会の変容をもたらす理論と実践の体系であるU 理論を旅の羅針盤とし、U理論の様々なツールを使った場づくりをしています。U理論の提唱者オットー・シャーマー博士や SPT の創始者アラワナ・ハヤシの主な活動の場であるプレゼンシング・インスティテュートのプログラム u.lab やガイア・ジャーニーとも連携しつつ進めています。

.

U理論で考える システム(社会の仕組み)の変容:Presencing Institute

 あなたがシステムを変えることなしには、
 あなたにシステムを理解することはできない( クルト・レヴィン)
.
 あなたが意識を変容させることなしには、
 あなたにシステムを変えることはできない。 
.
 そのシステムが自分自身を感じ取り、見ることなしには、
 あなたが意識を変容させることはできない。

.
巨大で複雑なシステム(世界、社会、問題…)の全体を把握するのは簡単ではありません。
忘れがちな盲点は、自分自身もその一部であること。
だからこそ様々な立場の方(マルチステークホルダー)をお招きしての「対話」を大切にしています。
.

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-4.png
U理論[エッセンシャル版]――人と組織のあり方を根本から問い直し、新たな未来を創造する C・オットー・シャーマー (著), 中土井 僚 (翻訳), 由佐 美加子 (翻訳) を改変

.
「対話」において4つの 聞き方/話し方 があると考えます。
多くの場合、私たちは
①過去の経験から自動的に習慣的・儀礼的な聞き方/話し方をしています

.
「うみたいわ」ではまず、
②自分も知らないことがあるという前提とした「開かれた思考」から聞きます/話します。 
これは「討論」的で異見が衝突することもありますが、判断を保留しながら聴き、話します。
ただ「うみたいわ」ではこの思考的討論を主眼とはしていません(あえてスピンオフイベントとしてやる場合もあります)。

.
そして
③他の人の目・立場から、共感的に「開かれた心」から聞き/話します。

.
「うみたいわ」ではこの「相手の靴を履く」と言われるレベルで「聞き/話す」対話に最も主眼を置いています。いつもの自分と異なる視点・視野から世界が立ち現れ、新たな可能性が開かれる探究でもあります。

さらに
④この場からうまれる未知なる新しいものとして、個々人を超えた「開かれた意志」から、聞き/話します

U理論[エッセンシャル版]――人と組織のあり方を根本から問い直し、新たな未来を創造する C・オットー・シャーマー (著), 中土井 僚 (翻訳), 由佐 美加子 (翻訳) を改変

.

U理論[エッセンシャル版]――人と組織のあり方を根本から問い直し、新たな未来を創造する C・オットー・シャーマー (著), 中土井 僚 (翻訳), 由佐 美加子 (翻訳) 
.

💖大切にしていること

そのために私たちは 4つのことを大切にしています
.

🌟開かれた姿勢・オープンさ ただしできるだけ無理はしない

🌟判断を保留する 新しい視点を得るために習慣となっている判断を一時保留する

🌟守秘義務 グループで聞いたことをグループ外へ持ち出さない。もちろん ご自身の学びや気づきはぜひ外でシェアして下さい

🌟プロセスを信頼する ここでの体験を信頼する

.
そして「聴き」「話す」ときは次のことを大切にしています

聴くとき  
頭で理解したり、分析するのではなく、心をオープンにして、相手がありのままでいられるような聴き方をします。
.

話すとき
自分の内側にある気持ちや想いを無理のない範囲で言葉にします。
相手に伝えようとするのではなく、自分に向かって話してみます。

.
.
まとめとして、以下にオットーのU理論をベースに、アダム・カヘンが整理した図もまとめとして掲載いたします。

出典:レオスパートナーズ提供 を一部改変

.

オットーシャーマーのブログ 日本語訳

・u-school

PI(プレゼンシング・インスティテュート)年次レポート:
https://www.u-school.org/news/the-presencing-institute-20202021-annual-report

.

◆「うみたいわ ラーニング・ジャーニ―

私たちは、様々な立場のステークホルダーの方をお招きし、共感しながら(相手の靴を履きながら)の「対話」の場をつくり、そこで「聞き・話す」プロセス(ラーニングジャーニ―)を経ながら探究を深めています。